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小さな映画館に寄せて

映画宣伝マンの見た『小さな町の小さな映画館』 2011.06.07 (Tue)

東宝宣伝部の菊池祐介さんが『小さな町の小さな映画館』の感想をブログに書いてくださった。
映画の宣伝に関わる方の感想はとても興味深かったので、ご本人にご了解を頂き転載します!

『小さな町の小さな映画館』 タイトルからしてクるものがあり、「下高井戸シネマ」まで足を延ばしてきました。「下高井戸シネマ」自体も小さな町の小さな映画館なわけで、まさにうってつけな感じでした。そして、見事に満員でした。映画の1つの極めて幸せな形ですね。

北海道の小さな町・浦河町にある93年続いている「大黒座」という小さな映画館のお話で、本当に素晴らしかったです。改めて映画には色々な人が携わっているのだということを、温かい目線で気付かせてくれました。映画を撮る人、映画を観る人、映画を上映する人。そういった人達のそれぞれの暮らしを映しながら、それぞれの映画への想いを投影していく。出てくる人は、とにかくみんな映画を愛している人々です。途中からはもうそんな人達の幸せそうな表情を観てるだけでボロボロ涙がこぼれました。みなさん、本当にイイ顔をしてるんですよ。特に「大黒座」4代目ご主人の映画愛に満ちた優しい表情は素晴らしく、それだけでも1本の映画に値する感じでした。

僕は大手映画会社の宣伝部で仕事をしていて、常に色々な人達に色々な映画を観てもらえるように努めている(勤めている)わけですが、いわばこれは川上の作業なんですね。溢れ出てくる泉をどのくらいの量でどっちに向けていくか。でも、最終的に映画を上映する映画館というのは、川下であって、それは川が海に出る直前の作業なんですね。どういった形で海に流していくか。そのまま流す場合もあれば、濾過して流す場合もあって、観た人の心という大海原に流し込む際のとても重要なポイントなんですね。今回改めてそのことに気付かされました。映画には本当に色々な人が関わっています。そして、もちろんこの映画にも色々な人が関わっています。今日の「下高井戸シネマ」にはわざわざ北海道の浦河町から観に来ていたお客さんもいました。「大黒座」の向いに住んでいるという方でした。ちょっと感動的な瞬間でした。僕も観に来れてよかったです。これからは色々な人達に、色々な映画を、“色々な映画館で”、というところまで意識しながら仕事をしようと思います。

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